CEOブログ|AI時代の輸出商社

AIが仕事の前提を変え始めている

ここ数カ月、弊社でもAIを使う時間が急激に増えています。調査、分析、文章作成、翻訳、営業対応、SEO、広告、資料作成、データ整理、業務改善。以前であれば自分たちで時間をかけて行っていた仕事の多くに、今ではAIが入るようになりました。

EVERYでは今期「Next “EVERY”|AI × Communication × Action」という方針を掲げています。AIを使うこと自体が目的ではありません。AIによって考える速度を上げ、仕事の量を増やし、それを人とのコミュニケーションと実際の行動につなげていく。その積み重ねによって会社を次の段階へ進めたいと考えています。

9月を振り返ってもAIの使い方は大きく変わりました。メールの返信文を考えることから始まり、海外顧客への営業文章、HTMLメール、SEO分析、既存ブログのリライト、Google広告の検証、データ整理、WordPressの改善、Googleフォームやスプレッドシートを使った業務の仕組み化まで、活用範囲は急速に広がっています。CEOとしての私も、以前とは比較にならないほどAIに相談するようになりました。

その結果、単純な入力作業や調査に使う時間はかなり減り、その分、これまで手を付けられなかった仕事にも動けるようになってきました。ただ、使えば使うほど感じることがあります。

AIを使うことから、成果を生み出すことへ

「AIをどれだけ使ったか」には、それほど意味がないということです。

重要なのは、AIを使って何を生み出したかです。海外の顧客からの問い合わせが増えたのか。返信が速くなったのか。より良い車両を提案できたのか。WEBサイトが改善されたのか。売上や利益につながったのか。そして、EVERYに対する信頼が高まったのか。AIの利用量ではなく、その先にある成果を見なければいけません。

これは、これまでの業務改善とは少し違う変化だと感じています。例えば問い合わせ対応でも、AIは内容を整理し、翻訳し、過去の情報を確認し、返信の土台をつくることができます。しかし、どの車両を勧めるのか、どの価格で提案するのか、顧客が本当に何を求めているのかを考え、最後に責任を持って判断するのは人です。

クレームへの対応も同じです。相手の言葉を翻訳することはAIにできますが、その背景にある感情を理解し、どこまで会社として責任を持つのかを判断し、失った信頼を取り戻すのは人の仕事です。

AIが前処理をし、人が成約する

最近、社内では「AIが整理し、人が判断する」という考え方を持つようになりました。これは営業だけの話ではありません。AIが情報を集め、整理し、分析し、選択肢を出す。その上で、人間が考え、判断し、相手とコミュニケーションを取り、行動する。この役割分担が、これからの輸出商社の一つの形になるのではないかと考えています。

EVERYのような小さな会社にとって、AIの可能性は特に大きいと思います。以前であれば、新しい仕事が増えれば人や外注先を増やすという選択肢を最初に考えていました。しかし今は、人を増やす前に「AIや仕組みで解決できないか」を考えるようになりました。

これは単なる人件費削減の話ではありません。少人数だからできなかったことを、少人数のままでできるようにする。一人の人間が持てる能力や行動量を、AIによって広げていくという考え方です。

もちろん、AIによって輸出商社から人が必要なくなるとは考えていません。むしろAIが発達するほど、人にしかできない仕事の価値は高くなると思っています。車両を見る目、世界各国の顧客の事情を理解する力、長年の経験から判断する力、問題が起きたときに責任を持つこと、そして何より相手から信頼されること。これらは、EVERYが20年間の海外ビジネスの中で積み重ねてきたものであり、AIに置き換えたいものではありません。

AIによって人の仕事をなくすのではなく、AIに任せられる仕事を徹底的に任せることで、人間はもっと顧客を見て、もっと考え、もっと行動できるようになる。私は今、そこに大きな可能性を感じています。

変えるべきものと、変えてはいけないもの

AIはこれからさらに進化していくでしょう。おそらく数年後には、現在私たちが行っている仕事のやり方そのものが大きく変わっていると思います。だからこそEVERYも、変化を待つ側ではなく、自分たちから使い、試し、失敗し、改善していきたい。

AIによって仕事のスピードを上げる。Communicationによって信頼をつくる。そして最後は、Actionによって成果に変える。

AI時代になっても、商社の本質である「人と人との信頼」は変わらないと思っています。変えるべきものは徹底的に変え、変えてはいけないものは守る。それが、これからのEVERYが目指す「AI時代の輸出商社」の姿です。

株式会社EVERY TRADING
代表取締役 渡部雄一郎

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